診断結果活用Q&A集

II募集・採用(女性の採用を拡大するための取組)

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 従業員の募集をしても女性の応募が少ない、あるいは特定の職種に女性の応募がない等の課題解決のため、この分野では女性の採用拡大に向けて、効果的な募集方法や男女に公正な選考方法等、募集・採用の取組が必要です。

A1

 団塊世代の大量退職が話題となった2007年問題。将来的な労働力不足を考えれば、各産業にとって、いかに女性の就業比率を高めるか?は、重要な課題です。消費財メーカーや流通業、金融業など、沢山の女性が活躍する業界・企業に比較して、技術系やBtoB企業の場合は大手であっても女性応募者集めに苦労することもしばしばです。
 男女を問わず就職先を選ぶとき、大きな決め手となるのは“その会社で明るく元気に働く自分の姿が想像できるかどうか?”という点ではないでしょうか。ここはウェブを上手く活用して下さい。自社採用サイトの社員紹介欄になるべく沢山の女性社員を起用し、日常の働く姿を紹介することが効果的です。また、就活女学生の高い利用実績を得ているポジティブ・アクション情報ポータルサイト内の「ポジテイブ・アクション応援サイト」や「女性の活躍推進宣言コーナー」で自社をしっかりと紹介・アピールしていくことをお薦めします。

A2

 交通不便な立地は女性に限らず男性にも敬遠されます。極端に不便な場合には燃料費会社負担でマイカー通勤を認めたり、送迎バスを運行する等の手立てが必要となります。問題はショッピングやカルチャー施設等、その地域の性格を形作るような施設の有無による利便性や好感度の差異でしょうか。子育て段階の母親にとっての保育所・託児所の立地の有無はさらに深刻な問題となります。
 企業単独でこういった問題を解決するにはおのずから限界はありますが、重要なことはその地域のマイナスイメージを補って余りある魅力を企業自らが生み出せるかどうか、が決め手となりそうです。それは両立支援策の制度化などを含む処遇の改善だったり、仕事のやりがいや面白さだったり、その企業が創出・提供する固有の価値だったり、それらの企業行動トータルから生み出されるイメージだったり、様々なものが考えられます。企業固有の価値が、立地する地域全体の価値を高める事もあり得るのです。

A3

 内勤事務に比較して、外回り営業は勤務時間が不規則だったり、場合によっては遠隔地への出張があったり、生活パターンは乱されがちです。しかし、顧客あっての商売。努力が実って大きな成果を得たり、ライバル企業に勝っての予想外の商談成立など、ドラマチックな体験も営業の醍醐味といえます。
 外回り営業は男性、それを支えるのは内勤女性・・・・・という構図は既に崩れ去りました。地道な内勤事務が向いている女性がいる反面、創造的でアクティブな交渉ごとが好きだという女性も沢山います。募集・採用にあたっては、営業活動の魅力とともにその苦労部分もオープンに告知して、ふさわしい人材確保を心がけるべきです。
 今ではあらゆる業種で女性が営業第一線で活躍し、国内出張のみならず海外出張もこなしている時代。それを可能とするのは、男女社員の働きを正当に評価する仕組みと、結婚・出産・子育てといった人生の節目に当たった社員をカバーする人事制度の一層の充実です。

A4

 考えてみれば“全国転勤あり”の職種に女性が応募すること自体、つい十数年前まではかなりの少数派でした。結婚・出産・子育てという今後予測されるライフイベントを考えると、転勤ありを前提とした総合職としての採用には二の足を踏んでしまうことも理解できます。にもかかわらず女性総合職の採用を増やす企業は着実に増加しています。その場合、企業側にもそれなりの工夫が必要となり、男女を問わず利用しやすい、より馴染みやすい人事制度への変革が求められます。例えば全国をブロック分けした地域限定総合職制度の導入や、一人ひとりのワークスタイルを尊重した自己申告制度の充実などです。特に転居を伴なう異動については本人の意思を尊重し、家庭状況への配慮を行うことが大切です。
 近年では配偶者の転勤に伴なう異動申告制度も少しずつ定着してきました。会社都合だけでない、本人のためになる長期勤続を可能とする人事制度の制定と運用が女性総合職の増加には不可欠です。

A5

 採用試験は、書類選考と筆記・面接試験、そしてその人の将来性を予測、加点して最終的な採用者を決定します。近年、多くの企業の採用担当者から受験女子学生の試験点数の高さと優秀さをよく耳にします。しかし、必ずしもその割合で女性が採用されているわけではありません。わが国労働者の男女※平均勤続年数を見ると、男性13.8年に対して女性は9.7年と4.1年の差があります。社内でより重要な仕事を任されるには、それまでの業務経験が重視されることを考えれば、4.1年の差は決して小さいとは言えません。また、勤続年数を見れば、管理職に向けた大事な知識修得期に辞めていく女性が多いという事実が見えてきます。
 優秀な女性を取り逃がさないためにも、育児休業制度、短時間勤務制度など、継続就業をバックアップする人事制度の充実を図るとともに、長期勤続とキャリアパスの関連を含め、目標を提示することも大切です。

※平均勤続年数 男性13.8年 女性9.7年(4.1年の差):出典:『平成22年版 働く女性の実情』

A6

 今までどのような基準で新人を採用し、人材育成を進めてきたのか。男女同様に優秀な人材を採用し、実務や研修を通じて男女均等に人材の育成を図ってきたのであれば、必ず女性面接担当候補者はいるはずです。しかし、もし第一線で活躍する男性社員のアシスタント業務を中心に女性を使っていたとしたら、面接担当どころか女性従業員自体が育っていない可能性があります。
 男女公正な採用に向けて女性面接担当を配置するのは確かに効果的ですが、先ずは社内に埋もれている女性の能力開発や職域開発に取り組んでください。また、これをいい機会と捉えて男女を含めた面接担当候補者を選抜して、育成研修を開催してはいかがでしょうか。そのような視点で改めて社内人材のたな卸しをすることも意味がありそうです。男女公正な採用と人材育成を心がけてください。シッカリとした問題意識を持って採用面接を行なえば、相応しい男女を採用できるはずです。

A7

 理系女子比率はここ数年急激に拡大しています。とはいっても、文系に比較して理系はまだまだ少数派といわざるを得ません。特に機械、電機系は少ないようです。
 希少人材の奪い合いがより激しさを増していくなかで、企業としての魅力を精一杯伝えて行く必要があります。例えば“女性が重要な職務を責任を持って果している”とか“イキイキと働きながら結婚・出産・子育てといったライフイベントをこなしている”など、先輩女性社員の実像をシッカリとアピールして下さい。厳しい就職環境のなか、折角入るのだから是非継続的に働きたいと、考える女性を企業としてどれだけ支えられるか!が、これからの企業の見せ所になります。なるべく早い時期に会社に対する理解を深めてもらうためには、インターンシッププログラムの導入や、先輩社員によるリクルーター制度も効果的です。
 また、入社後の育成を前提として、文系や高専・高校へと募集枠を広げていくのも一つの方法です。

A8

 鉄道やトラック・タクシー等の運輸業界は男性優位といわれる世界でしたが、ここに来て状況は変わりつつあります。最大の変化は女性の応募者が着実に増えてきたこと。ご存知の通り特殊な大型車両を含めて、免許の取得には一切の性別制限がありません。それに加えてパワーステアリングなどの技術革新が女性の参入障壁を低くしてきたこと、などが理由として挙げられます。一方で、雇う側の受け入れ態勢が充分か否かによって女性応募者数に差が出てきます。
 人口の減少化時代を迎え、今後一層各業界における労働力の減少が進む中で、就業環境の改善・整備だけではなく“企業として女性ドライバーの採用を拡大していくことの意味と必要性”について社員に事前に説明し、社内の理解を得ておくことも必要です。そして複数女性を同時採用するなど、戦略的に採用拡大していくことが効果的です。バスやタクシーなどの公共交通機関は、それを先取りしている業界といえるでしょう。