
長年にわたり女性が働き続けられるための環境整備に取り組んできた株式会社髙島屋。社員の男女比も半々になり、女性が少なかった職域や管理職に占める女性割合も大幅にアップしています。近年の取組の動向と新たな局面を迎えたWLB支援について、同社執行役員総務本部副本部長兼人事部長の安田洋子氏にお聞きしました。
安田 洋子氏
株式会社髙島屋 執行役員 総務本部副本部長 兼 人事部長
- Profile
- 1983年入社。2005年東京店紳士雑貨・婦人雑貨販売部長、2006年MD本部商品第3部ディビジョン長、2007年営業企画部副部長、2009年執行役員広報・IR室長を経て、2010年より現職。
百貨店の要・マネージャー職は4人に1人が女性に
—平成23年度均等・両立推進企業表彰において厚生労働大臣最優良賞を受賞されました。おめでとうございます。
安田氏 ありがとうございます。これまで女性が少なかった職域や管理職で女性の割合がかなりアップしていることを認めていただいたのだとうれしく思っています。
—具体的に、どれぐらいアップしているのですか。
安田氏 当社は百貨店ですので、売場を切り盛りしていくマネージャー職が要になるのですが、平成14年度から平成22年度までの8年間で、マネージャー職に占める女性割合が11.9%から25%になり、今では4人に1人が女性のマネージャーというところまで進んでいます。そのほか営業職は6.6%から12.2%に、マネージャー職と並んで基幹的な職務の一つであるバイヤー職も23.2%から33.5%と、3人に1人が女性になっています。女性のバイヤー職については割合だけでなく、人数も8年間で71名から133名と、ほぼ倍増しています。
管理職に占める女性割合も大幅に上昇しており、8年間で、係長クラスが29.8%から53.2%と女性が半数を占めるまでに上がっていますし、課長クラスも8.4%から22.4%と、4人に1人くらいの割合になりつつあります。次長以上のクラスも女性割合が10%を超え、役員には3名の女性が登用されています。総体的には、やっと当たり前のように女性が基幹職になっていくという段階に来たというところだと思います。