厚生労働省では、平成26年度「均等・両立推進企業表彰」の厚生労働大臣優良賞の受賞企業として、均等推進企業部門 (※1) に1社、ファミリー・フレンドリー企業部門 ( ※2) に6社を選定しました。「均等・両立推進企業表彰」は、女性の能力を発揮させるための積極的な取り組み(ポジティブ・アクション)や、仕事と育児・介護との両立を支援する取り組みを行って、他の模範となるような企業を表彰する制度で、平成11年度から毎年実施しています。表彰によりその取り組みを広く周知し、男女ともに職業生活の全期間を通じて持てる能力を発揮できる職場環境の整備を促進することを狙いとしています。
厚生労働大臣優良賞となった7社は、女性のキャリア開発と就業継続への積極的な取り組みや男性の育児休業取得促進など、それぞれの部門において特に優れた取り組みを行っていることが選定の理由です。このほか、都道府県労働局長賞(優良賞・奨励賞)の均等推進企業部門に49社、ファミリー・フレンドリー企業部門に13社を選出しました。
※1 女性労働者の能力発揮を促進するために、他の模範ともいうべき取り組みを推進している企業
※2 仕事と育児・介護との両立支援で他の模範ともいうべき取り組みを推進している企業
均等推進企業部門 厚生労働大臣優良賞
女性の能力発揮を促進するために、他の模範ともいうべき取組を推進し、その成果が認められる企業を表彰しています。
中外製薬株式会社
・所在地:東京都中央区
・業種:製造業
・従業員数:約5,600人
女性の活躍を推進するため、タイバーシティ推進室を設置するとともに、
各部門の状況に応じた課題解決に取り組んだ結果、女性管理職も増加
1 ポジティブ・アクション取組体制
- 平成22 年ワーキングチームを結成し、平成23 年6月、女性の活躍に関する課題・施策について経営に答申(「ジェンダー・ダイバーシティマネジメント答申」)平成24 年1月より「ダイバーシティ推進室」を設置するとともに、部門ごとにダイバーシティを推進するチームが、各部門のニーズに応じた課題解決に取り組んでいる。
- 人事戦略としてダイバーシティマネジメントの推進に取り組む旨を周知するとともに、「中外ダイバーシティガイド」を全社員に配付及び「ポジティブ・アクション応援サイト」にて取り組みを公表
2 ポジティブ・アクション取組内容
- 平成27 年までに女性マネジャー職、基本組織長の数を倍増させることを目標とし、アクションプランを設定
- キャリアや働き方を考える機会として全部門の女性を対象としたダイバーシティフォーラムの実施
- キャリア形成支援の取組として、各部門の業務に必要な知識・スキルについて整理し、社内サイト「キャリアweb」から参照できる仕組みとするとともに、労働者が自身のセールスポイント、今後取り組みたい仕事等、自身のキャリアプランを明確にできるようキャリア申告制度を改定
- 営業部門で妊娠時の対応について上司向け研修、支店人事担当者への説明会を実施
- 育児休業取得者等の業績確認が長期間できないことを考慮し、平成24 年1月から人事処遇制度を改定し、昇格・昇給等に反映する評価について、業績評価から行動・能力要素をベースにしたコンピテンシー評価に変更
- 毎年、部門ごとにタレントマネジメント(個別データ)の基準により人財候補者を選抜し、対象者については個別に人財育成基本計画シートを作成
- 女性マネジャーを対象に、さらなる成長と次世代層の女性の活躍を支える自らのロールモデルとしての役割への気づきを目的としたランチフォーラムを実施
3 ポジティブ・アクション取組成果
- 管理職に占める女性の割合は、係長・課長・部長クラスいずれも増加
係長クラス:平成23 年度 20.0% → 平成25 年度 22.1%
課長クラス:平成23 年度 7.3% → 平成25 年度 9.2%
部長クラス:平成23 年度 3.6% → 平成25 年度 5.5% - ライフサイクルリーダーへの配置が増加
平成23 年度 20.0% → 平成25 年度 23.1%